「これで宅建合格」のトップページ平成23年過去問>第8問

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解答




【 解説 】

あまり見慣れない出題の仕方で、戸惑った方もいらっしゃるかもしれません。ただ内容自体は、難しい問題ではありません。要するに契約があるのかないのかを判断すればいいだけです。


◆まずは肢1です。
AとBには何らの契約関係もありません。なので、AはBに対して契約に基づく債権を主張することは出来ません。本肢の場合に、AがBに対して主張するのは使用者責任(715条)に基づく損害賠償請求です。運転者とBとの間にある雇用契約に惑わされないで下さい。

よって肢1は契約に基づいて発生するものではありません。


◆次に肢2です。
本肢の場合には、BはAに対して不動産売買のあっせんを依頼しています(準委任、656条)。そしてその契約に基づいて報酬を請求しています。なので、AのBに対する債権は、契約に基づいて発生していると言えます。

よって肢2は契約に基づいて発生するものです。


◆続いて肢3です。
錯誤を理由として売買契約が無効になると、AとBはそれぞれ受領していたものを相手方に返還しなければなりません。Aは不動産を返却し、Bは代金を返却するわけです。Aは代金の返還を求める債権を有していますが、この場合の代金返還は不当利得に基づく返還であり、契約に基づくものではありません。

よって肢3は契約に基づいて発生するものではありません。


◆最後に肢4です。
そもそもこの場合のAのDに対する支払いは、第三者による弁済です。よってBに対するAの請求は、求償権に基づく債権となります(474条)。本肢においては、そもそもAB間に何らの契約もなく、契約に基づいて債権が発生する要因がありません。

よって4肢は契約に基づいて発生するものではありません。


以上より正解は2です。


【 解き方 】
まず、そもそもAB間に契約があるのかないのかを見ていきます。そうすると、明らかに肢1と肢4には、AB間に契約がありません。なので、肢2と肢4は間違いであることがわかります。次に肢3ですが、この場合にはAB間に売買契約があります。そこにつられてしまうと肢3を選んでしまいがちですが、錯誤無効を主張しています。無効ということは、最初から何もないということですから、契約もないということになることに思い至れば、肢3も間違っていると判断できるのではないかと思います。



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