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めざせ宅建合格!過去問から学ぼう!!平成16年第20号




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     「めざせ宅建合格!過去問から学ぼう!!」

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             平成16年7月20日  第20号

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 こんにちは、ごとうです。

 早いもので、このメルマガも第20号を発刊できる運びとなりました。第10号のときにも言いましたが、これもひとえに御購読してくださっている皆様のおかげです。ありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。

 新潟などは大変なようですが、私の住んでいる所は毎日とても暑いです(ちなみに私は東京在住です)。三連休が終わり、今日からまた仕事かと思うと、夏バテが夏バテバテになりそうです(意味不明でごめんなさい)。


 今日は不動産登記法の2回目です。
 なお、平16−16−1とあるのは、平成16年第16問肢1という意味です。


★目次★
 不動産登記法(その2)
1、表示登記
 (1)土地
 (2)建物


●●不動産登記法(その2)●●
●1、表示登記●
 表示登記というのは、不動産を「表示」するためになす登記です。この登記によって当該不動産がどのような不動産なのかがわかるわけです。具体的には、土地であれば、どこにあるのか、広さはどれくらいか、宅地なのか山林なのか、などです。建物ですと、何階建てなのか、床面積はどれくらいなのか、などです。このような事柄について申請する登記を表示登記といいます。


■■前提知識■■
 テキストや過去問の不登法の部分を見ると、「所有者」という言葉と「所有権」という言葉とが出てきます(平12−14参照)。この両者は意味が違います。不登法においては、この両者は厳密にわけなくてはいけません。

 建物を例にして話を進めていきましょう。

 建物が土地の上に出来上がります。しかし、建物が出来たからと言って、登記簿まで作られるわけではありません。「建物が出来上がりました」という登記申請をしなければなりません。この申請には、建物がどこにあります(所在)、木造です(構造)、何平方メートルあります(床面積)、「所有者」は誰々です、ということを書かなければなりません。これによって出来上がるのが登記簿です。この申請は表示登記です。この段階では、まだ「所有者」としか記載されません。

 このあと、「所有権保存」の登記がなされます。これは権利登記です。よって、「所有権」に関する登記がなされる甲区に記載されます。この所有権保存の登記によってはじめて「所有権」という記載がなされます。このとき、「所有者」の欄は抹消されます。

 過去問などで「所有権のない」という出題がなされているときは、依然保存登記がなされていないということなのです。

 もちろん、所有権が移転すれば「所有権」移転の登記、抵当権を設定すれば「抵当権」設定の登記がなされます。これらは「権利登記」です。
■■    ■■


 以下で、土地と建物に分けて話を進めていきたいと思います。


●(1)土地
 土地は、一筆二筆と数えます。二筆以上の土地を合わせて一筆の土地にすることを合筆と言い、一筆の土地を複数に分けることを分筆と言います。

 土地を合筆する場合には、登記済証を添付します。これは所有権者が、間違いなく登記申請にかかわっていることを示すためです。このとき、A土地とB土地で登記済証が別々にあるときは、いずれか一通を添付すればよいことになっています。個人的には両方とも付けた方がいいんじゃないかと思うのですが・・・。過去問でもいすれか一通でよい旨の出題がなされています。
(平6−15−1、平10−14−3)


 先ほど「所有者」の登記しかなされていない建物と、「所有権」の登記がなされている建物の違いを説明致しました。土地についても同じことがありえます。
 この場合、これら二筆の土地は合筆できません。一方は表示登記のみ、他方は権利登記までと、登記簿の状況が異なるので、合筆後の土地の登記簿をどうすべきか迷ってしまうからです。
(平11−11−1)


 土地建物にかかわらず、複数の不動産に抵当権を設定する場合、共同担保目録というものが必要になります。その目録には、当該抵当権が担保する不動産が全て記載されています。
 ですから、A銀行がB所有の二筆の土地に抵当権を設定するときには、目録にその二筆の土地の記載がなされることになります。


 以上のことを前提にします。

 甲土地に抵当権がついていました。もし、甲土地を二筆の土地に分筆したとしても抵当権の効力に変わりはありません。「効力が変わらない」というのは、二筆の土地のうえに、抵当権の効力はおよび続けるという意味です。
 そうすると、二筆の土地に抵当権を設定することと同じ状況になると思いませんか。
 そうです。この場合、分筆するときに共同担保目録が必要となるのです。
(平12−15−3)


●(2)建物
 建物の表示登記を申請する際には、当該建物の床面積を記載しなければなりません。一階は何平方メートル、二階は何平方メートルというようにです。皆さんの中にも、アパートを借りて住んでいらっしゃる方などは、部屋を借りるときに、何平方メートルあるか御覧になったと思います。

 そして、この床面積の算出方法が、区分建物とそれ以外の建物とで異なっています。
 区分建物は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積により算出されます。
 区分建物以外は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積により算出されます。

 要するに違いは、内側線か中心線かです。これがわりと出題されています。覚えてしまえば解けるので、ぜひ覚えてください。
(区分建物につき、平13−14−2
 区分建物以外につき、平3−16−2)


 ちなみに、建物は一棟二棟と数えます。


■■ちょっと脱線■■
 ここで区分建物とは何でしょうか?
 その典型例がマンションです。
 一戸建ての家の場合には、土地があり、その上に建物が建っています。その土地は自己所有かもしれません。他人所有かもしれません。他人所有だとしても、そこには他人の土地を利用するための権原(賃貸借だったり、使用貸借だったり)があるはずです。そしてそのための契約を土地の所有者と締結しているはずです。

 しかし、例えば10階建てのマンションの10階の部屋は土地に接していません。
 しかも、10階の部屋を所有している人は、1階から9階までの間の部屋の所有者とは何らの契約も結んでいないのが普通です。つまり、他人の部屋の上に、無権原で部屋を所有していることになります。ここで、もし各階の人とそれぞれ契約を締結しなければならないとなると、非常に面倒です。いちいちそんなことまでしていられないとも言えます。

 そこで、そのようなことをいちいちしなくても、10階の部屋を所有できるようにしたのが、区分所有という概念です。
 区分建物については、後の機会に取り上げます。今日の所は、「区分所有の代表例はマンションだ」ということを理解して下さい。
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 最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
 次回もまだ不動産登記法を取り上げます。




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