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めざせ宅建合格!過去問から学ぼう!!平成16年第33号




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     「めざせ宅建合格!過去問から学ぼう!!」

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             平成16年10月4日  第33号

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 こんにちは、ごとうです。

 前回の最後で、次回は土地区画整理法を取り上げると書きましたが、間違えて農地法のメルマガを書いてしまいました。すみません。というわけで、今回は農地法を取り上げ、土地区画整理法は次回取り上げます。

 なお、平16−16−1というのは、平成16年第16問肢1の略です。


★目次★
 農地法
1、はじめに
2、3条
3、4条
4、5条



●●農地法●●
●1、はじめに●
 前回、人間の生活には衣食住が必要であるという話をしました。今回はそのうちの「食」です。人間は食べないと生きていけません。当たり前のことですよね。その食べ物をつくっているのが「農地」です。農地が減ると、食べ物が減ります。
 そこで、むやみやたらと農地が減らないように法はそれなりの対処をしているのです。また、農地を入手する人が、きちんと農業をできる人がどうか確認をしているのです。

 農地法でよく出題されているのは、3条、4条、5条のそれぞれの許可についてです。まず、それぞれの場面はどういう場合なのかをきちんと理解する必要があります。そして、どのような場合に許可が必要で、どのような場合に許可が不要なのかを押さえておく必要があります。


●2、3条●
 この3条の場面は、甲が所有する農地を乙に売却等する場合です。「等」と書いたのは、売買に限らず賃貸借なども含まれるからです。但し、抵当権は含まれません。
(平9−21−1)
 では、その区別基準は何でしょうか。含まれるか否かの基準は、使用収益するか否かで区別して下さい。使用収益するということは、その土地を使うわけですから、乙が農業できなければ、農作物がうまれなくなりますからね。
 もし、乙が抵当権者の場合には、占有は依然甲にあるわけですよね。ですから3条の許可は不要となります。


なお、農地法の許可が必要であるにもかかわらず、許可を得ずになされた契約は無効です。これは、許可が効力要件だからです。簡単に言えば、許可がないと契約が完結しないということです。
(平13−23−2)
 ちなみに、このことは所有権移転の場合にとどまらず、賃貸借契約の場合にもあてはまります。よって、許可がなければ無効です。
(平2−26−2)

 それから、このことは、農地に限らず、放牧地についても当てはまります。


●3、4条●
 この4条の場面は、甲が所有する農地を、所有者が変わらないまま農地以外の土地にする場合に必要な許可です。
 この場合、自己が居住するための住宅を建設するために転用する場合であっても許可が必要です。また、自己の居住用であっても必要なのですから、賃貸住宅を建設するためには、なおのこと必要です。
(自己居住用 平9−21−3、平12−25−2、
 賃貸用 平9−21−2)

 それから、採草放牧地の転用については、4条の許可が不要です。農地とは違うところです。農地のほうが厚く保護されているのがわかりますよね。
(平14−23−2)

 また、市街化区域内で農地を転用する場合には、農業委員会に届け出ればよく、許可は必要ありません。これは、市街化区域は街づくりを促進する地域なので、宅地などになってもらったほうが、調和のとれた街づくりができるからです。
(平14−23−1)



●4、5条●
 この5条の場面は、甲が所有する農地を、乙に対して農地以外の土地にするため売却等する場合に必要な許可です。
 これは、例えば、宅地に転用する目的で農地を取得するということです。
(平9−21−4)

 そして、農地法の問題でよく出てくるのが、次の場合です。それは、「農地を農地以外のものとして利用する目的で、賃貸借や使用貸借などの権利を設定するが、元の所有者に農地として復元する返還約束をしても、依然許可が必要である」というものです。なぜだかわかりませんが、よく出題されています。絶対に覚えて下さい。近年では、2〜3年に一回出題されています。今年あたりどうでしょうか。
(平6−27−3、平8−17−2、平10−24−2、
 平14−23−3)

 なお、5条の規定も採草牧草地にも適用があります。但し、採草放牧地を農地にする場合には適用がありません。農地であるならば、農地法の趣旨に違反しないということです。


 最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
 次回こそ、土地区画整理法を取り上げます。




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