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抵当権の時効

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今回は、396条を取り上げます。

■事例
AがBにお金を貸しました(債権者A、債務者B)。その債権を担保するため、B所有の土地に抵当権を設定しました。

以上の事例を前提とします。

この場合、Aとしては、Bに対して貸金債権を有し、同時に抵当権を有していることになります。つまりAはBに対して、二つの権利を持っているわけです。一つは貸金債権という債権、もう一つは抵当権という物権です。
債権が消滅するというのは、例えば、BがAに対して弁済すれば債権は消滅します。当たり前ですね。

そして担保権の特徴として、付従性があります。被担保債権が存在しなければ、担保権も存在しません。
ですから、貸金債権(被担保債権)が弁済などの理由により消滅した場合、抵当権(被担保債権)も消滅します。
ここまでは問題ないと思います。

問題はここから。

では、被担保債権が消滅していなくても、抵当権だけが時効によって消滅することはあるのかというのが、問題の核心です。
とりわけ396条が言っているのは、被担保債権が消滅していないのに、抵当権だけが消滅時効によって消滅することがあるのかということです。もしここで抵当権だけが消滅することになるとすると、貸金債権は無担保債権になるわけです。抵当権は消滅するわけですから。先ほどの話を当てはめると、AはBに対して二つの権利を持っていたのに、一つになってしまうわけです。それでいいのかということです。

これにつき、396条は、債務者と抵当権設定者(物上保証人を念頭において下さい)については、被担保債権が消滅しないと抵当権は時効によって消滅しないと規定しているのです。つまり、被担保債権がいまだ存続しているにもかかわらず、抵当権だけが時効によって消滅することはないとしているのです。これは、自らお金を借りたり(債務者)、抵当権を設定したり(物上保証人)しておきながら、被担保債権が消滅していないにもかかわらず、抵当権だけを時効によって消滅させるのはけしからん、ということみたいです。

さらなる問題はここから。

先ほどの事例で、Bが土地をCに譲渡したとします。Cは第三取得者ですね。この場合でも同様に時効によって消滅しないのかが問題です。条文には「債務者及び抵当権設定者」となっているので、問題となるのです。

この点について、判例は、第三取得者との関係においては時効によって消滅するとしています。つまり、この場合には、被担保債権が消滅していなくても、抵当権だけが時効によって消滅することがあるのです(時効の要件を満たすことが必要ですよ)。これが、「なお、債務者及び抵当権設定者以外の者に対しては被担保債権とは別に20年の消滅時効にかかる」ということの意味です。

ですから、この場合、Aとしては、無担保の貸金債権を有することになります。

ここでのポイントは、「抵当権の時効による消滅である」ということです。つまり、被担保債権は存続しているのです。そして、「債務者及び抵当権設定者」と「それ以外(第三取得者など)」とで結論が分かれるということです。



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