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宅地造成等規正法

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■1、宅地造成等規正法・総論
日本では毎年秋になると、台風シーズンがやってきます。だいたい夏から秋にかけてですね。この頃の日本列島は、台風が毎年のようにやってきます。

そして毎年台風の時期などになると、大きな台風がくることによって、がけ崩れが起きたりします。それに秋の長雨が重なって、より被害が大きくなり、そして死者がでたり、家が壊れたりして、大きな災害をもたらしたりします。とても恐いです。

このようながけ崩れは、山や傾斜地を切り開いて宅地にする時に、きちんとやらなかったことが原因の場合が、多々あります。このようなことは、許されることではありません。

そこで、宅地にする際に、きちんと宅地への造成がなされるための規定が、宅地造成等規制法です。簡単に言えば、家を建てる前に、その土台となる地面をちゃんとしておけよということです。

ここで宅地造成とは、宅地以外の土地を宅地にするため、又は宅地において行う土地の区画形質の変更で政令で定めるものを言います。「宅地を造成する」場合ですから、宅地を宅地以外の土地にする場合にはこの法は関係ありません。

この宅地造成等規制法は、危険な区域について工事をしようとするときには、許可を必要とする場合と届出を必要とする場合とを定めています。

届出の場合も当然押さえておく必要があるのですが、ここではとりわけ重要と思われる許可の場合について、取り上げてみたいと思います。


■2、宅地造成等規正法・各論
許可制というのは、がけ崩れなどが発生しやすい箇所を宅地にする際、そのような所を宅地造成工事規制区域として指定し、その区域内の工事について、都道府県知事の許可を必要とすることです。

簡単に言えば、危険な所を宅地にする場合には許可を必要とする、ということです。

ところで許可を必要とするとは言っても、全ての工事に必要とするわけではありません。

ここで許可が必要な宅地造成の工事とは、宅地以外の土地を宅地にするため、又は宅地において行う土地の区画形質の変更で、政令で定めたものです。

まず、宅地を宅地として使用する場合も該当することを押さえましょう。

それから、政令で定めたものには、切土と盛土があります。

切土は、簡単に言えば、土を切ることです。なんかそのままですが、山や坂を削ることによって、平地を作り出す場合です。

他方、盛土は、簡単に言えば、土を盛ることです。これもまたそのままですが、端的に言うと、坂になっている土地に土を加えて、平地を作り出す場合です。


ところで、土地をけずったり、土地に土を足したりするからと言って、すべてのそのような作業が該当するわけではありません。該当するのは、次のような場合です。

1、切土部分に高さ2メートルを超えるがけを生じる場合
2、盛土部分に高さ1メートルを超えるがけを生じる場合
3、切土と盛土をあわせて2メートルを超えるがけを生じる場合
4、切土、盛土で造成面積が500平方メートルを超える場合

1番、2番と4番はわかりやすいですね。ややわかりにくいのは3番でしょうか。3番について、補足です。3番は、切土が1.5メートル、盛土が0.8メートルのような場合を想定しています。この場合、切土、盛土それぞれの高さだけでは、それぞれ1番や2番には該当しません。

しかし、合算して2メートルを超える場合は、災害対策として許可が必要だ、ということです。

そして、都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事についての許可に、工事の施行に伴う災害を防止するため必要な条件を付することができます。

宅地造成工事について許可を受けた者が工事を完了した場合には、その工事が技術的基準に適合しているかどうかについて、都道府県知事の検査を受けなければなりません。

これも、当たり前と言えば、当たり前ですね。工事が終わったとしても、いい加減な工事では困りますからね。ちゃんと工事したかどうかチェックするということです。




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